普天間移設 米要求に大幅譲歩 現行案と大差なく(毎日新聞)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題を巡り、日米両政府が22日大筋合意した内容は、鳩山由紀夫首相が約束した「5月末決着」期限が迫る中で、交渉を急いだ日本側が沖縄など地元自治体や連立与党との調整よりも対米合意を優先した結果、米側の要求に大幅に譲歩したものとなった。米側主導の交渉でほぼ現行案に戻る形となり、沖縄や社民党は「頭越し」の合意に反発を強めている。

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 政府が12日の日米実務者協議で示した原案は、環境に配慮した工法として「くい打ち桟橋(QIP)方式」の検討を明記。環境特別協定の締結交渉や、普天間の基地機能の県外移転先として鹿児島・徳之島や全国の自衛隊基地に加え、グアムなど国外も検討対象に挙げたが、米側はいずれも消極姿勢を示した。

 一方、米側が強く求めた「現行計画の環境影響評価(アセスメント)の範囲内に収める」との要求は合意に盛り込まれた。代替施設完成と在沖海兵隊グアム移転の目標年限の2014年をこれ以上遅らせたくないとの意向で「日米実務者間では共通していた」(防衛省幹部)という。

 代替施設の工法も具体的な建設場所も先送りしての合意は、「5月末決着」の体裁を整えるための形式的なものだ。日米政府は11月のオバマ米大統領の訪日までの合意を目指して、国連総会がある9月に外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、工法など移設計画の詳細を策定する方針だ。並行して沖縄や社民党の理解を求めていく考えだが、地元と連立与党を含めた合意に達するメドは全く立っていない。

 社民党の福島瑞穂党首は22日、毎日新聞の取材に「沖縄の同意と連立政権内の合意がないまま先に決めてしまうのは全く理解できない。沖縄の反発はより強まり、日米関係も悪化する」と批判。政府関係者は「合意はしたが、普天間の問題は何も終わっていない」と語った。【上野央絵、西田進一郎】

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